2008-01-01から1年間の記事一覧

いかに何を語るか

例えば、今、庭先で焚き火をしている。掻き集めた落ち葉やらが、チロチロと燃えている。この炎を眺めながら、燃えるということを想ってみる。物理化学的な説明がまず浮かぶ。その時、冬の冷たい風が耳から頬を撫でた。すると、燃えるということが、感覚的で…

個に撤退する

表題の語は、恩師がしばしば批判的に使っていたもの。この言葉が、久しぶりにポロリと記憶から出て来た。一昨日だったかの新聞記事を見ていた時のことだ。朝日新聞。東京と芦屋の住宅地やマンションに関する記事。あたかも城壁で囲われた要塞のようなそれら…

ドキュメンタリー

上宮川文化センターでドキュメンタリー映画を見た。10月11日の一日を使って、一日中、複数の作品を上映。何本見ても、500円と破格。神戸の映画製作委員会による。監督、編集は高橋一郎氏。僕は、「24,000年の箱舟」の最後の部分と、最後の「フランドル農学校…

オテガル探検

旅行代理店のパンフレットが地下道に落ちていた。目に止まったのは、『探検さぬきうどん」の文字。確かにさぬきうどんの名店は、簡単にたどり着けない秘境性を帯びている。そのことと、このパンフレットとの間に大きな隔たりがあると感じた。文字通り、秘境…

肉屋の前でオニヤンマ

芦屋の駅前に竹園と言う肉屋がある。同名のホテルは、甲子園で試合があるとプロ野球の選手が球団ごと宿泊している。朝、通勤時間帯。肉屋の店先を、しかも一帯が舗装され尽くしたその場所を、何回もグルグルと、しかも悠然と低空で旋回している。求めている…

自然は失われたのか

日曜の夜21時。梅田の地下。大阪駅に近づいてきた辺り。地上への階段。登り口に、漏水除けに積まれた土嚢が並んで見えた。そこに小さな動く影。ネズミだった。ネズミと分かると、小さくはない。体長15cm、尻尾が20cmはあるだろうか。少なくとも3匹はいる。…

滑らかさの喪失

僕たちは、身の周りから滑らかさを失いつつある。デジタル化の浸透がそのことそのものだ。

自然を畏れる知恵とは

- 一昨日、鉄砲水で子供が4人犠牲となった都賀川の上流にあたる六甲川の近く です。神戸大学は斜面に建つ大学で、六甲川はまるで階段のように水が小さな 滝を形成しつつまっすぐ流れています。これでは上流を豪雨が襲ったら、もう 一本の川と合流し、都賀川…

惑う訳

夜空に瞬く星は、恒星と言って自ら光っている。それとは別に惑星と名付けられた星に僕達は生きている。自分達の乗る星が惑うのだから、自分達の不確かさは既に前置きになっているわけだ。そのことに気付いたら、気が楽になった。

社会をつくる自由

今日の朝日新聞「異見新言」。竹井隆人氏(政治学者)の論が面白い。「異なる他者」とつくる社会」と題して、「コミュニティー」と「デモクラシー」をキーワードにして展開する。「コミュニティー重視のを叫ぶ者は、「社会をつくる自由」を踏み潰すことにい…

幸せ〜って何だっけ♪

どんな感じなんだろう。きっと、隆太朗の寝顔を見ながら、眠りに落ちて行く感覚に近いのかなぁ。 昨秋、デンマークに行ったのは、彼女が「幸せだと語る市民のいる国」として関心を持ったからだった。先日の朝日新聞の書評で見かけた「ディープエコノミー」(…

仕掛けてみたいこと

ってのがある。モチベーションが首をもたげない状況で、これだけは、時々ムクムクとする。社会生活の中で、見えない境界を顕在化して、対象となる境界設定の意味と社会そのものの在り様を見える化したいという発想。自分で予算化して、自分で開催してみても…

で、やっぱりあのコトを考えていた

集落の魅力が新しく作り出せないことを、やっぱり時々考えているようだ。無意識に。今日は、師の「秩序形成技術」という言葉を思い出して、この視点では作れないのではないかと、ふと思った。運転中に。 伝統的な集落に、空間秩序を読み取ることはできる。そ…

自分の言葉で、って案外難しいもんだね

イベントも終わりかけて帰ろうと、駐車場に戻る途中、公園の正面に突貫工事で作りかけられているパナソニックのプラズマディスプレイの巨大工場の外壁の高い高い場所にも組み立てられた足場を見上げながら、ふと思った。自分の好きなものとか、やりたいこと…

ベースとドラムはどちらが全体を見渡しているか

今日は、尼崎21世紀の森の2周年記念イベントに親子で出かけてきた。天気が良くて爽やかな一日だった。フリマやサンバ、プール開放、フットサル、ギネスに挑戦、パトカーや消防車への試乗(って、子供が座席に乗ってみるだけの)など、盛りだくさん。その中…

小さくなっていく

それにしても隆太朗の成長は目覚しい。言葉がつながって出てくるようになった。コミュニケーションもできる。生まれたばかりの時は、この日をどれだけ待ちわびたか。至ってみると、次は一緒に自転車に乗って出かけることや、山を登ることや、渓流を釣りをし…

脱皮もしくは総入換え

頭の痺れは依然続く。養老さんが以前言っていたことを思い出す。毎日生まれ変わっているようなもんだ、と。今迄、実感できなかっただけなのかもしれない。本当は、毎日少しずつ違った自分であったかもしれないなあ。今は、その変化の差分が大きいから、はっ…

知人の事務所のホームページを眺めていて、ふと・・・

新建築、住宅建築など、懐かしい雑誌の名前が見えた。住宅で勝負しているその知人のサイトには、自信作の紹介ページがあり、先の建築系雑誌に掲載された時のものと思われる、”魅せたい”部分を巧妙に切り取った写真を見ることが出来た。知人の人と成りを知っ…

対象化の仕方

まちづくりやムラづくりの個々の場面で、よく”課題解決”とか”問題解決”と言われるアプローチがある。フィールドワークやワークショップを通じて、普段からの生活者の視点では見えにくくなってしまっている課題や問題を顕在化させて、それを解決するという方…

生を揺さぶる何か

今夕、東京から出張してきた同僚が、隣席で突然、痙攣発作を起こして倒れた。救急車に同乗して対応した。倒れる前、彼は電話の最中だった。僕に背を向け、窓の外を見ながら、突然、小さく叫び声をあげ続けた。その声というか音が、ずっと思い起こされて離れ…

コモンズの悲劇に思う

昨日、図書館に行くつもりが、病院に寄ったこともあって、西宮の図書館へ足を伸ばしてみることにした。春のポカポカ日和。自転車に乗ると気持ちよい。車と違った町との関係性が楽しい。一方通行の道路も何のその。必要とあらば、歩道橋も担いで超えられる。…

先の見えない不安、愛しい不安

って、偉そうには言えない。耐えかねたわけじゃないけど、間もなく経験したことの無い”正社員”なるものに成る。これって、制約ばかりで、不安の本質は何も変わらないと思うのは、”コチラ側”に立ってみても同じだった。「そら見ろ」と思いつつ受け止めている…

生活景

いきなりだけど、以下引用。(ちょっと長め) - 生活景(せいかつけい) 都市計画が専門の早稲田大学教授の後藤春彦による造語。「生活の営みが色濃くにじみ出た景観」という意味合いで使用している。下町の路地空間などがその典型とされる。後藤は、生活景…

観賞のベクトル

家の奥さんの絵の展覧会に息子と出かけた。 と言っても、彼女が通う絵画教室の生徒さん4人と一緒の展示。 昨年始めたとは言え、 贔屓目ではなく、あるレベルには行ってると思う。 構図は見劣りしないし、 色も、他の人たちに比べて、”頭”で描いたブレーキが…

この数年

”しんどい”が続いている。 肉体的にじゃなくて、自分の内面。 子供ができて、精神的には満たされる部分が大きい反面、 モチベーションというか、やる気というか、 そういう前向きなエネルギーが、自分の内側から湧いてこない状態。 子供が生まれる以前から続…

OKINAWA

2/8-/12にかけて、家族で沖縄を旅行した。 簡単に感想。 重層的な意味でユルい。(もちろん、良い意味) 人がフレンドリー。これは、デンマークに通じるところがあって、一種”余裕”があるように感じた。 人のフレンドリーさは、媚びていないという感じもした…